クリスマスツリーの由来

ウチでは昨日クリスマスデコレーションをかたづけてお正月バージョンに変えたけど街にはまだまだツリーがチカチカしているって旦那が言ってたワ。なんでも、クリスマスツリーというのは、西暦700年代前半、キリスト教の聖人ボニファティウスが、異教徒が信仰する巨大な樫(かし)の木を切り倒し、神の木でないことを証明したことに始まるんですって。
倒された樫の木のために、周囲の木々も下敷きとなって倒れたのにもかかわらず、若い樅(もみ)の木が一本生き残っていました。すると聖人は「これから私たちは樅の木を、幼児キリストと呼ぶことにしましょう」と言い、キリスト降誕を説いたのです。以後、改宗したドイツ人たちは、クリスマスに樅の木を植樹したのですが、現在のような飾り付けのツリーが出現するのは、15〜16世紀頃のフランス・アルザス地方です。近隣の木こりたちが、クリスマスになると常緑樹(冬でも葉が落ちない、つまり命の象徴)である樅の木を切り出し、キリストのシンボル、聖体パン(最後の晩餐)や、天国の象徴であるりんご(アダムとイブの話で知られる果物)、太陽と生命を表す、赤いリボンなどで飾りました。ところがある年、りんごが不作で、代わりに吹きガラスでりんごの形を作り、ツリーに飾りました。これが現在のツリーの発祥といわれています。そのアルザス地方というのは、長年ドイツとフランスの係争地で1870年の普仏戦争が始まると、多くのアルザスの人々が、ドイツ、スイス、オーストリア、イギリス、北欧、そして新大陸アメリカにまでも逃避しました。こうして、アルザスの伝統であったクリスマスツリーも世界中に広まったのです。そのアメリカで現在のようなにぎやかなクリスマスが形成され、日本にクリスマスとして伝わったとなんですって。う〜ん、ワタシもずいぶん賢くなったワ。