躾教室 その9

なだめのポーズを「反省」と誤解してはいけない
「留守中にいたずらをしていた時には帰ってから叱るけど、うちのコはいたずらは悪いことだとちゃんと分かっている」という人がいます(我が家もその口です)。後になってから叱ってもちゃんと理解している、という親馬鹿な考え方です。
しかし、実はこれは犬の「なだめのしぐさ」を反省の表れと誤解しているにすぎないそうです。留守をして帰ってみると犬がシュンとしている。見回すと部屋が散らかっている。きっと退屈のあまりいたずらをしてしまって、と反省しているのだろう、と解釈して「この次は絶対こういうことをするんじゃないよ」と説得する。こういう例は非常に多いと思います。しかし、犬は現行犯以外のことを叱られても理解できません!反省しているのではなく「散らかった部屋に飼い主が入ってくると叱られる」と考えて、なだめ行動に出ているだけなのです。本当に叱られた内容が理解できているのなら同じ行為は繰り返さないはずですが、このような犬は必ず再犯を繰り返しているものです。よく留守中のいたずらを「反省している」ように見える犬に対して、試しに飼い主が部屋を散らかして出て行って数分後に帰ってみると自分がしたことでもないのにシュンとしているそうです。