躾教室 その12

叱り方の続き
■無視する
制止しても悪ふざけをなかなかやめないような場合には、一切のリアクションを取らず振り払ったり叱ったりもせずにただじっと固まって根比べをして下さい。必ず飽きてやめるのでその瞬間にほめてやるとよいそうです。
不適切な行動には反応せず、正しい行動をした時にだけ反応をしてやるわけです。繋ぎ飼いやゲージ飼っている場合には、悪ふざけをしたらその場からすぐに立ち去ってしまいます。この無視作戦はすぐには効果が出ないかもしれませんが、根気よく続けていれば1週間ほどで効果が少しずつ見えてくるはずです。
甘えの無駄吠えがなかなか直らない場合にもこの方法が有効です。誰かにかまって欲しくて無駄吠えをする犬は、近寄って叱ることがかえってご褒美になってしまいます。叱ってやめさせているつもりが結果として無駄吠えをますます助長するようなことにならないよう多少うるさくても一切無視した方が解決につながります。(ワタシの場合、ビー玉入りのペットボトル爆弾が飛んできた!)
 悪ふざけをするということはコミュニケーションを求めているわけですから、その場を離れたりリアクションを取らないことは「罰」になります。しかし、号令を出したのに言うことを聞かなかった、というような場合は、犬の方からコミュニケーションを拒否しているのですから、その場を離れることはご褒美を与えることになり、犬の要求に人間が従ったことになります。「無視」(タイムアウト)という手法を万能のように言う人もいますが、これも用途を間違えると逆効果になってしまいます。有効な場面かどうか正しく判断する能力が飼い主に求められるってワケ。