躾教室 その14

「おあずけ」はほどほどに
食事の前に訓練を兼ねていろいろな指示を与えることは良いことですが、餌を目の前に出してからの「待て」(おあずけ)はむやみに長くしてはいけません。
食器を前にしてもちゃんと待っているようなら、せいぜい十数秒までで許可を与えてください。餌を前にして消化管運動が活発になっている状態のまま何分も待たせるのは生理学的にみても決して良いことではありません。そのようなことを繰り返すと、食欲が不安定になってしまうことがあります。
 長く待たせるほど服従心が強化されるというものでもなく、むしろ犬にとっては単なる意地悪になって飼い主への信頼感を損ねるおそれもあります。
食べ物に対する忍耐力の訓練は、食事の前のおあずけを延ばして行くのではなく、食事時間以外に行うべきです。
犬の行動範囲に何気なく食べ物を置いておき、もし食べようとしたり鼻をつけたりしたらその瞬間に制止し、きちんと食事として与えられる時以外には勝手に食べてはいけないことを教えて行きます。実はワタシ、この方法で拾い食いしなくなったってワケ。一回の過ちが3度の食事抜きに繋がる怖さを知っているので・・・・。