あまり考えすぎずに自由につくること

浦元先生の話その2
「手作りを始める人やドッグフードをつくりたいという人から受ける質問の多くは、必要な栄養基準を補えないのではないかとの疑問ですが、実はAAFCO(米国ペットフード検査協会)が出している犬の栄養要求量の数値を、自然にあるものを組み合わせて満たすことは非常に難しいんですよ。
この数値は総合栄養食の基準にもなっていますが、食品成分表にある食品をいろいろ使って犬に必要な栄養素をすべてそろえたレシピをつくろうとすると、ものすごく異常なレシピになってしまう。
ある整形外科の先生が言われていたことですが、大型犬の股関節形成不全は幼齢期のカルシウム過多の食事が原因といわれているそうです。浦元先生の話では、カルシウムは少なすぎても多すぎても駄目で、ある一定の範囲内で与える必要があるとのこと。また、カルシウムとリンのバランスも重要(1:1から2:1の範囲内)なので、これらを適切な比率で配合した手作り食用のサプリメントをつくって、勧めておられるそうです。
「あとは、あまり考えすぎないで自由につくればいいんじゃないですか。みなさん、一回の食事ですべての栄養素を盛り込もうと思いがちですが、その発想自体が無茶ですよね。宇宙食じゃあるまいし、食というのはそんなものじゃない。ビタミンやミネラルは体内にある程度蓄積されていて、2〜3週間全然摂らなくても欠乏症なんか出ません。人間だって、毎日いろんなものを食べて1週間、1カ月という単位の中で栄養バランスを取っているわけですから。
みなさん、ワンちゃんにおやつとか他の食べ物をあげるでしょ? それがけっこう欠乏値を満たしていたりするんです。だから人間と一緒の食生活をしていればそんな心配はないんですよ」(浦元先生)

確かにウチの先代犬はすき焼きのタレを落としたご飯が好きでしょっちゅう食べてたんだって!
それで16年も頑張ったんだから気にしすぎる必要もないのかも・・・・。