中国での悲劇

狂犬病防止で犬5万匹を一斉処分…中国・雲南省牟定県(読売新聞)
31日付の中国各紙によると、中国雲南省牟定県の県政府が狂犬病による人の犠牲を食い止めるためとして、7月25日〜30日の間、警察・軍用犬を除く県内の犬約5万匹を残らず殺す一斉活動を行った。これまでに90%以上の犬が殺されたという。
同県では4月以来、3人が狂犬病で死亡。その後も犬が人をかんだとの情報が相次ぎ、県政府は、公安局長をトップにした「打狗(犬退治)隊」を組織、厳しい「犬狩り」を行った。
街頭でペットを殴り殺された女性がいた。車の検問で見つかった犬は、その場で殺された。安楽死させられた犬もいた。飼い主には、1匹5元(約70円)の補償金が支払われたという。
県当局者は31日、本紙に対し、「狂犬病の深刻さも知らず、残酷と言う人がいるかもしれない。我々は民衆を守るため、(犬の処分を命じる)文書を出したのだ」と語った。
これに続き、山東省済寧市でも、このほど、同じ理由による犬の処分が始まった。
今年、狂犬病の症例が確認され市内16か村の半径5キロ以内にいる犬は、すべて殺されるという。
新華社電によると、同市で今年、狂犬病で死亡した人は16人に上る。同電は、狂犬病が「生産、生活、社会の安定に重大な影響を及ぼしている」と報じた。済寧市の犬の総数は50万匹前後という。16か村周辺で殺される犬の数は不明。
中国では、狂犬病の脅威は深刻で、昨年は2545人が死亡した。伝染病では、肺結核の6713人に次いで多い。ただ、犬の大量抹殺で狂犬病被害を防ごうとする姿勢には、中国国内でも疑問の声が上がっている。

確かに日本と同じ次元で考えてはいけないのだけど、耳を覆いたくなる話・・・・。