ロシア船の犬

先日中国の狂犬病について書いたけど、もっと身近で狂犬病の恐怖があった。
ロシア船の入港数が全国一の稚内市で、犬の「不法上陸」が後を絶たず、関係機関が頭を痛めている。犬を上陸させるためには検疫の手続きをしなければならないが、同市には動物検疫所がない。国と道は21日、犬を確実に係留しておくよう首輪と鎖をロシア船に配布した。
稚内には年間2千隻以上のロシア船が入港する。その半数以上が犬を甲板に乗せているとみられる。(1)ロシアには航海の安全を守る神様として犬を乗船させる慣習がある(2)船を泥棒から守るための番犬、などが主な理由という。
狂犬病予防法と家畜伝染病予防法で港には検疫の手続きを済ませていない犬は上陸できない。そのことを知らせるロシア語の看板を設置したり、保健所の広報車で呼びかけたりしている。だが、法の認識が広まっていないためか、実際は「野放し状態」。港では、ロシア船員が犬を連れて散歩したり、放し飼いになった犬が自由に走り回ったりする光景がよく見られる。稚内保健所によると、統計を取り始めた96年度からこれまでに13人がロシア船に乗っていた犬にかまれてけがをした。実際はさらに多いとみられる。
船員の話では、ロシア国内で狂犬病の予防接種を済ませているというが、船に戻らず放置され、野犬化しているケースも少なくないと、同保健所はみている。狂犬病に人間がかかった場合、死亡率は高いといわれている。(asahi.comニュース)
日本では約半世紀、狂犬病は発生していません。検疫があるので日本には狂犬病は入ってこない…なんて安心はできません。検疫を受けていない犬が日本に上陸し、野生化しているケースもあるとのことです。